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あのUTMFの舞台裏!『富士山1周レースができるまで』鏑木毅、福田六花・著 Vol.041

投稿日:2015年9月20日 更新日:

【ウルトラトレイル・マウントフジの舞台】
「富士山1周レースができるまで」鏑木毅、福田六花・著
富士山1周レースができるまでトレイルランナーズ大阪の安藤大です。

本日の一冊は、「富士山一周レースができるまで」。UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)の運営責任者である鏑木毅さん、福田六花さんが、2012年第1回大会開催までのエピソードを書き綴ったドキュメンタリー。

本書は鏑木毅さんと福田六花さんのストーリーが交互に展開するというユニークな構成。

日本を代表する100マイルトレイルレースとなったUTMFが、どんな過程を経て、開催実現に至ったか。その舞台裏を綴った様子は、まるでプロジェクトXさながら。第一回大会では、選手から不満の声も多く聞いた、「延々と続く送電線の下をなぜ通過することになったのか?」そうした舞台裏の苦悩も明らかにされています。

僕も2013年に一度富士山1周しており、その時の感想を述べたいと思います。

「なんて贅沢な時間なんだろう。」

この一言に尽きます。「168kmも2昼夜続けて、山道を走るなんて大変ですね」とよく言われますが、レースを走っている当の本人はそんなことは考えていません。日ごろ仕事に家族ごと、電話やメールにファックス音、さまざまな悩みごとがあります。制限時間46時間の間、それらを一切忘れて(実際には必携品で携帯電話は所持していますが、レース中に仕事の電話に出ることはないでしょう)、自分の大好きなこと、つまり山に集中させてもらえんですから。走りながら、それを実現させてくれた職場や家庭に感謝が湧いてきます。

5時間や6時間といったレースでは経験のできなかった、この感覚。

さて、本書の中の一部を見てみましょう。

これはレースではない。「旅」なのだ。自分自身を試し、そして見つめ直す。日常から離れ、自然に身を置き、困難な道のりの中でこそ見つけることの尊い「旅」なのだ。

「UTMB」のレースで最も盛り上がるのはトップ選手のゴールではない。最終ランナーがゴールする時なのだ。そのあいだ同時進行の表彰式もいったんストップし、最も長く闘ってきた勇者に対して盛大な拍手が送られるのだ。

トップも最終ランナーも同じく賞賛されるというスポーツの理想の姿がここにあった。

これが1,000円以内で買えるなんて、安すぎます。

いつかレース出場を夢見る方、今年レースに出場される方はぜひ一度しておきましょう。

【ウルトラトレイル・マウントフジの舞台】
「富士山1周レースができるまで」鏑木毅、福田六花・著

目次
ウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)概要
UTMF・STYコースマップ
第一章 日本初の100 マイルレースを/鏑木 毅
飛行機から見えた一本のルート
2008年、もうひとつの決断
富士山は日本を、いや世界を代表する山だ

第二章 メタボ外科医、ランニングに目覚める/福田六花
ランニングとは一切無縁
信州の風に吹かれて走り始める
ランニングにのめり込む日々
医者をやめ、フリーランスに
そうだ、富士山麓に住もう
山を走り始める
トレイルランニングレースをプロデュース

第三章 いじめられっ子、トップトレイルランナーへ/鏑木 毅
のんびり屋の私
後ろ向きだった陸上との出会い心から「楽しい」と思えることが、無限のエネルギーを生み出す
箱根駅伝を目指すも、挫折
酒におぼれた公務員時代
一枚の写真が運命を変えた
トレイルランニングの国内トップへ
引退レースで運命が変わる
世界一厳しく、世界一美しいトレイルランニングレース
かくも奥深き100マイルレースの世界
クライマックスは最終ランナーのゴール

第四章 富士山1周レースやろうぜ!/福田六花
焼鳥店での偶然の出会い
東京マラソンEXPOで運命の就任要請
富士山1周レース実行委員会、発足
2010年「UTMB」、鏑木 毅の涙

第五章 開催認可への道は100マイルより長い! ?/鏑木 毅
役人を辞めてマイナースポーツのプロへ
ついに100マイルレース開催へと動き出す
富士山1周 夢想の旅
コース認可への道はレース本番よりもはるかに険しい
絶対に必要だった、深夜へと及ぶ話し合い
毒を食らわば皿まで、で実行委員長に
富士山をとりまく地域の祭りに
異例も異例、自衛隊演習場がコースに

第六章 トレイルランニングレースのつくり方/ 福田六花
担当はコースディレクター
富士山をぐるり1周つなげ!
時計回りか、反時計回りか。それが問題だ
800名分の参加定員枠が一瞬で埋まる
震災で苦渋の決断
1年遅れの初開催に向けて
TEAM RICKAで最後の仕上げ

第七章 いざ、UTMFスタート/ 鏑木 毅
おっし、やるぞ!
トップ選手を追え
選手の安全確保が第一
もし生まれ変わったなら、UTMFで優勝を目指したい

第八章 選手のボリュームゾーンを追いかけろ/ 福田六花
長い長い48時間の旅のはじまり
エイドステーションは選手のオアシス
まさかの大量コースアウト!?
富士山の夜は寒さとの戦い

第九章 ついに富士山1周がつながった!/鏑木 毅
着信音に緊張が走る
「天子山地」を行くしかない
ありがとうジュリアン選手
第十章 試練の二晩目/福田六花
UTMFオリジナルの屈伸メディカルチェック
二晩目の夜が明ける ……

第十一章 夢のフィナーレ/鏑木 毅
ゴールで選手を出迎えるわけ
主催者としての秘めたる自問自答
高畑さんとの出会い
つらかった2014年大会
絶対にやり遂げるんだ!
福田六花さんのこと

第十二章 UTMF の未来に向けて/ 福田六花
喜びつかの間、大反省会
礼子のクリーンアップ大作戦
TEAM RICKAの活動
女性スタッフの奮闘
11市町村からなるレースに
コースづくりの基本方針
未来に向けて

あとがき/鏑木 毅、福田六花







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“キャプテン”安藤大(あんどう ひろし)
トレイルランナーズ大阪代表
米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ
ランニング歴25年以上
トレイルランニング歴15年以上
コーチ指導歴12年以上

日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。

自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。

2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。

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