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『新版乳酸を活かしたスポーツトレーニング』八田秀雄・著 Vol.045

投稿日:2015年10月5日 更新日:

【「疲労」=「乳酸」は間違い?】
『新版乳酸を活かしたスポーツトレーニング』八田秀雄・著 Vol.045

乳酸を活かしたスポーツトレーニングトレイルランナーズ大阪の安藤大です。

乳酸というとご存じの方でも、酸素が足りないことでできた疲労物質、というような理解の方が多いと思います。しかし本書では「乳酸は糖からできる」ということから乳酸についてお話ししています。

先日のベトナムマウンテンマラソン70kmのゴール直前で、ある男性ランナーと熾烈な争いを繰り広げました。相手選手が曲がり角を過ぎ、相手に僕の姿が見えないうちに間合いをつめて、ラストの直線で一気に抜き去ろうとしました。お互いに熾烈な駆け引き。結果的に競り負けてしまいましたが、本書にある「スパートは1回で決めろ」、「レースの後半は必ず糖が減ってきてペースが低下する」というのをこのときに体験した気がします。

トレイルで「上り坂を歩くな!」「上りは気合いだ!」というコーチもいるようですが、僕は一度もそのような話をしたことはなく、むしろ積極的な歩きをおすすめしています。実際、僕自身が積極的な歩きを取り入れることで、ここ数年レースの結果も良くなりました。それは、すべて本書で書かれている内容を理解した上でのことです。

早速、本書のエッセンスを見てみましょう。

▼本書より

マラソンでは血中乳酸レベルをどのように低く保つかが大事。

マラソンでは、乳酸が多くは作られない状態で走っていく必要があります。なぜなら体内にある糖の量には限りがあるので、乳酸ができるということは糖が利用されているということですから、前半から糖を多く使うと最後までもたないのです。30kmの壁といわれるようなマラソン後半のスピードダウンは、糖がなくなってくることが大きな原因の一つなのです。

糖は水によく溶け、すぐ使えるが、多くは貯められない。

数日かなり減食をしたりすると、貯蔵していたグリコーゲンがなくなlっつえいきます。数日の減食による体重の減少は、グリコーゲンの消失とそれに伴う水分の排出によるところも大きいのです。一方、こうしたグリコーゲンのなくなった状態から、一度に多くの糖を食べると、逆に体重が数日で数kg増えることもあるわけです。(リバウンド)

毎日の体重を足底するというのは、糖の貯蔵量の指標になったり、水分摂取状況を知らせてくれたりするので、選手の体調管理などでは有効な手段です。

運動初期や運動強度を上げた時に高まった、糖の分解と利用、乳酸の産生は、その運動を続けていると低下する。

強度の高い運動をして血中乳酸濃度が上がった後に軽い運動をすると、血中乳酸濃度がより早く低下する。

LTの強度から、呼吸が活発になったり、「きつい」という感覚が出たりするようになる。

LTは時久的能力のよい指標で、筋の酸化能力がよく関係し、マラソンなど自給的協議の成績とも関係が深い。

▲ここまで

乳酸の話題に特化した本というのも非常に珍しいです。

乳酸は「酸素不足で作られて筋肉に溜まって疲労の原因になるもの」という認識とは異なる乳酸の姿を理解することで、今後のマラソン、特にトレイルラン競技に役立ち、レース中に抱える気分も変わることでしょう。

タイトルと中身がちょっとそぐわない部分がありますが、具体的にLTを向上させるトレーニング論があれば、もっと良かったと思います。

運動生理学にご興味のある方やいつもレースの後半でバテる人という方は、この乳酸の本をぜひチェックしてみてください。







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“キャプテン”安藤大(あんどう ひろし)
トレイルランナーズ大阪代表
米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ
ランニング歴25年以上
トレイルランニング歴15年以上
コーチ指導歴12年以上

日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。

自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。

2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。

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