こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
トレイルランニングレースで遭難!命を救ったのは母乳
ザ!世界仰天ニュース(11月4日)で、
「森林マラソンの感動生還エピソード」
という内容が放送されました。
「えっ、世界仰天ニュースでトレイルランの話!?」
主人公は、スーザン・オブライエンさん(29歳)。
ニュージーランドの首都ウェリントン南部で
開催された、トレイルランニング大会に参加し、
コースをミスし、遭難。
その遭難から生還できた理由を知って、驚きました。
そのスーザンさんを遭難から救ったのは…
なんと自分の母乳!
9カ月前に子どもを産んだばかりだったそうです。
自分で自分の母乳を飲んだんだそうです。
今回の話で注目したいことは、
一人で山に行っての遭難ではなく、大会中の遭難だった。
スーザンさんはビギナーではなく、ベテランランナーだった。
50kmや100kmではなく、20kmのショートコースだった。
20km程度の大会であれば、多くの選手が軽装で走るでしょう。
スーザンさんもランニングウェアだけという軽装で、
食料も「水とチョコレートバー1本」だけ。
遭難するなど夢にも思っていませんから、当然ですよね。
僕もそうしたと思います。
スーザンさんが遭難したのは、
東京ドーム220個分の森。
救出されたのは、翌朝だそうです。
▼僕自身もニュージーランドで危うくミスコースしそうに
僕も昨年2014年の3月に、ニュージーランドの
ある100kmトレイルラン大会に参加しました。
レース当日は、サイクロンが直撃間近。
前日の夜に急きょコースが変更になり、
コース上には「変更前のテープ」が
残されたままになっていました。
前日の夜ですから、主催者もコーステープを変えたり、
回収する時間はなかったのでしょう。
困ったことに、僕を含め選手の多くはそれを知りませんでした。
ある三叉路で、誘導テープが
僕の「正面」に落ちていました。
僕は「何かおかしいな」と思って、立ち止まり、
次に進むべき、エイド名を確認しました。
そこへ、正面から選手が集団で逆走してきて、
「こっちじゃない!!」
正しかったのは、「左」でした。
正面に突き進んでいたら、
遭難していたかもしれません。
同じようなことがその後も何度もありました。(恐怖)
僕は一度通ったコース、一度見た景色を覚えるという
「フォトグラフィック・メモリー」があるようでで、
二度目にミスコースすることはあまりません。
ただ見知らぬコースは、初見でわかりません。
順位やタイムはこの際は気にせずに、
分岐点では立ち止まって、確認をしました。
一人で山に行くときもそうですが、
大切なことは、「おかしいな」と感じたら、立ち止まる。
けれども、これがなかなか難しいんですね。
オリエンテーリング界の伝説、
村越真さんも確か何かのインタビューで、
「この単純なことを学ぶのに5年以上かかった。」
と話をされていた記憶があります。
▼どんなものを所持していたら、遭難リスクを軽減できたか?
・印刷したコースマップ
・携帯電話
・ホイッスル
この3点は、常に常備しておきたいなと思いました。上記にイマージェンシーシートや超小型で軽量のイーライトがあれば、尚よいでしょう。
管理人:トレイルランナーズ大阪代表、米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ。大阪府生まれ。日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。
自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。
2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。