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おすすめランニング本

『超人の秘密 エクストリームスポーツとフロー体験』スティーヴン・コトラー・著 Vol.058

投稿日:2015年12月10日 更新日:

【ランナーズハイを経験したことはありますか?】
『超人の秘密 エクストリームスポーツとフロー体験』スティーヴン・コトラー・著 Vol.058
IMG_8163高層マンション並みの大波にサーフィンで乗る。

万里の長城をスケートボードで飛び越える。

一切の登山用具なしで、時には命綱さえつけず数百メートルの垂直の断崖を登る。

極限の状況に挑むエクストリームスポーツのアスリートたちは、自殺志願者ではない。

彼らは自分が成功することを知っているのだ。ハイパフォーマンスの最新科学によれば、それを可能にする、フローなるメンタルな状態があるという。フリークライミングの達人、D・ポッターやフリースキーのS・マッコンキー、伝説のサーファー、L・ハミルトンなど、「超人」たちのインタビューを満載、私たちが限界を超えた能力を発揮するためのヒントもちりばめた驚異の書。

本日の一冊は、『超人の秘密 エクストリームスポーツとフロー体験』。フローとは、スポーツなどでよく「ゾーンに入った」というときの心理状態で、チクセントミハイが提唱した概念です。同じような意味合いで、人によっては「ゾーン」や「スピリット」と呼ぶこともあります。

エクストリームスポーツのアスリートたちが命がけの挑戦のなかで味わった「フロー体験」をとおして、人間のパフォーマンスの限界について、そしてフローの真の価値について考える本です。

フリークライマーやスノーボーダー、スケーター、登山、サーファー などエクストリームスポーツの有名アスリートが数多く登場。フロー状態になることで実現できた、さまざまな驚愕の冒険エピソードが満載です。とりわけ宇宙からのスカイダイビングは、実際にスポンサーであるレッドブルの収録映像を見たことがありますが、「すごい!」の領域を遥かに超えています。

あの武術研究者の甲野善紀氏も推薦文を寄せています。

「かねてから私は劇的上達のために欠かせない 2つの要素があると思っている。 それは『強い動機づけ』と『命がけ』である。 本書はまさにそのことを証明している。」

早速、本書のエッセンスを見てみましょう。

▼ ここから

アドベンチャースポーツのトップアスリートが最近挑んでいるのは、宇宙の基本的性質である、重力や速度、理性です。彼らはそういったものをもてあそび、死からうまく逃れ、自分たちが達成できることに限界がある可能性を認めようとはしないのです。

「極限のヒューマンパフォーマンス」は、「最高のヒューマン・パフォーマンス」と同じではない。違いは結果の重大さだ。最高のパフォーマンスというのは、ベストを尽くすということである。一方、極限のパフォーマンスの場合は、どんなミスも命にかかわりかねない状況において、ベストを尽くすことである。

スケートボードというのは、失敗のスポーツだ。

ジェームズは、「セカンドウィンド」という概念について、次のように考察している。疲労がたまって臨界点までくると、疲労が次第に、あるいは急激に消え去り、それまでよりも元気になる。それまでは疲労という障害物があって見えなかった、新たな段階のエネルギーが使えるようになったのは間違いない。

疲れによる苦痛という窮地の先に、自分にあるとは思いもしなかったほどの安らぎとパワーを見出すだろう。

想像力があれば、明るい未来の可能性をいくつも考え出して、そこからいちばん素晴らしいものを選び出し、それをかなえるために、現在を前に引っ張っていくことができる。―哲学者 ジェイソン・シルヴァ

フロー状態をはっきりと区別する、10の中心的要素

明確な目標

集中

自己意識の消失

時間感覚の変化

直接的かつ即時のフィードバック

能力レベルと挑戦のレベルバランス

状況を自分でコントロールしている感覚

その活動自体が内発的な報酬をもたらすため、動作がつらくない

身体的ニーズへの認識の欠如

没頭

レッドブルとニューロトピアは協力して、神経科学の最先端研究チームを発足っせた。目的はシンプルだ。脳波測定法を使って、エクストリームスポーツのアスリートとの比較もおこなわれた。

フロー状態にあるときには、私たちは最高に頭が冴えていて、想像力豊かで、独創的なことを思いつく状態になる。

あの孤高なる場所で、フリーソロイストは、まずは自分自身の基準に、次は目の前のクライミングに、そして最後は紙に従うことになる。-作家ジョン・ロング

十分に発達したテクノロジーは、魔法を見分けがつかない。

競争相手より短時間で学習する能力が、唯一系おzくして発揮できる競走上の強みだ。デ・グース

▲ ここまで

僕も明確な「フロー」を体験したのは、高校の空手道部時代の一度限り。主将の右上段回し蹴りが自分の左頭部へまさに当たろうとしているとき、その刹那、時間がスローモーションのようになり、「左手で防御をし、同じく右上段回し蹴りを…」お互いの蹴りと蹴りが交錯し、僕の蹴りが先に当たり、「一本!」。試合中ではなく、稽古中の出来事でした。 蹴りを相手よりも随分後から出したにも関わらず、です。周囲からは、感嘆の声が漏れました。

今でもこのときの感覚を再び探し求めて、僕はスポーツを20年近く続けています。そこで、出会ったのが今のトレイルランニングです。残念ながら、本書の中でトレイルランニングは登場しませんが、トレイルランニングも極限のスピード下では、命を危険に身をさらすスポーツとも言えるでしょう。

時折、下りで自分の限界を超えたスピード、一つでもミスをすれば(石や木の根につまづけば)転んで大けがをするだろう、この限界に挑むスリルと興奮は、何の体験にも変えることはできません。

なぜ人は身を危険にさらしてまで、スポーツに挑戦するのか。人間の生き方を知る上でも参考になります。

ご関心のある方は、ぜひチェックしてみてください。

【ランナーズハイを経験したことはありますか?】
『超人の秘密 エクストリームスポーツとフロー体験』スティーヴン・コトラー・著 Vol.058







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“キャプテン”安藤大(あんどう ひろし)
トレイルランナーズ大阪代表
米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ
ランニング歴25年以上
トレイルランニング歴15年以上
コーチ指導歴12年以上

日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。

自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。

2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。

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