
プランクなどのコアトレーニングの継続により、長距離レースの後半やトレイルでの走りが安定してきました。元々山道で転ぶことは少ないのですが、さらに転ばなくなりました。
ランニングは下半身だけでなく、全身を使って走るスポーツ競技なのだと実感しています。
やはり自分の好きなことに取り組むだけでなく、弱点を改善していくことも大事に思います。よくトレイルのレースに出場して「膝が痛くなる」「お腹の筋肉が痛くなる」という方はフォームの改善と同時にコアトレーニングを真剣に考えた方がよいかもしれません。
そこで、巷には数々のコアを鍛えるトレーニング本が出ていますが、自宅にバランスボールやダンベルのある方におすすめが、本日ご紹介する一冊。
本の発行は2008年で目新しさはありませんが、72種類ものトレーニングが図式で紹介されており、この一冊でバランスボールやロープ、ダンベルなど身近な道具を使って気軽にできるトレーニングは網羅されています。
英語ですがCDーROMで解説動画も付属しています。
早速、本書の中身を見て行きましょう。
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トレーニングの主眼はできる限りパワフルに強くなることだ。
彼が野球やゴルフのボールが打てず、力強い空手の蹴りがうまくいかなかったのは不思議なことではなかった。彼の身体は肩、胴体、股関節からなる「コア」からの動きができないのだから。
本当にすべきことは股関節や胴体、肩周りなどを鍛え、「ピラー=身体の支柱」をしっかりつくること。
身体の動きを鍛えるのではなく、身体の部位を鍛えようとしたために、結果が得られなかっただけでなく、将来、問題が起きるかもしれない身体にしてしまっていたのだ。
私のプログラムはほかのトレーニング法が無視するような関節周りの小さな筋肉をも鍛えるので、前より安定性が増し、関節がしっかりしてきたと実感するはずだ。
毎日トレーニングしているというのに、何年も結果を出せずにいる人がたくさんいる。自分の弱点を改善するよりも、強いところをより強くしようとしている。
関節の機能や柔軟性、可動性、筋力、そして姿勢の維持につながるすべてのものに多くの時間を費やすことになる。
成功とは選択、または心の持ち方
身体のピラーがしっかりしていれば、足を一歩踏み出したとき、力は足からふくらはぎ、臀部へと均等に伝わり、ピラーを通って頭のてっぺんへとまっすぐに伝わる。ピラーの強さが欠けている場合、特に股関節の安定性が弱ければ、エネルギーは股関節で漏れてしまい、他の部分が補うことになる。すると、膝や腰に強い負担がかかり、長い時間のうちに障害を起こす原因となってしまう。
腹横筋は自然のウェイトベルトと言える。脊椎下部から始まり、包み込むように肋骨、腹筋、骨盤に付着している。この自然のウェイトベルトは骨盤を安定させ、体幹をサポートしているのだ。動作を始めるとき、腹横筋は一番初めに働く筋肉だ。
▲ここまで
巻末には「みんなが知りたい23の質問」が紹介されています。たとえば、「子どもはウェイトトレーニングしないほうがいいのでしょうか?」といった面白い質問もあります。答えの一部で著者は「自体重で正しい動作をきちんとできるように教える前に、大きな負荷を与えてはいけない。」
この本の紹介をきっかけに、一人でも多くの人がコアトレーニングの重要性に気づき、時間を割いてパフォーマンスアップしてくれることを期待しています。

管理人:トレイルランナーズ大阪代表、米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ。大阪府生まれ。2012年にランニングコーチとして起業し、全国のランナー500人以上を個別指導。説明は「わかりやすい」と学生からシニアまで初心者の指導に定評がある。自身も現役のランナーで実践的な指導は具体的。ランニング歴は24年以上、世界一周ランを目標に砂漠や北極マラソンなど28か国のレースに参加。2012年3月に『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、11年間でのべ1万人以上が集まる人気に。全国で山でのマナーや歩き方、走り方の啓蒙活動を行っている。ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回る「夢」を実現し、「グループで走る楽しさ」の魅力を伝え続けている。