『ライザップはなぜ、結果にコミットできるのか』上阪徹・著 Vol.104

【成功率99％、RIZAPが大切にしていることとは？】
『ライザップはなぜ、結果にコミットできるのか』上阪徹・著 Vol.104
“パーソナルプライベートダイエットジム”のライザップ。

ビフォー、アフターのCMで一躍有名になりました。ライザップ人気に大きく火がついたのは赤井英和さんを起用したCMからと言われています。その後RIZAP流の低糖質秘伝レシピ76品目を紹介した『ライザップごはん 決定版』や 『自宅でできるライザップ運動編』『自宅でできるライザップ食事編』関連書籍が相次いで発売され、シリーズ累計は24万部を超えています。

参考：『自宅でできるライザップ運動編』
参考：『自宅でできるライザップ食事編』

本書はそんなライザップの実態に迫った一冊です。 著者は『なぜ気づいたらドトールを選んでしまうのか？』『な成城石井はなぜ安くないに選ばれるのか？』など数多くの雑誌や書籍などを執筆するフリーライターの上阪徹氏。

同氏は実際に2か月間ライザップを体験した上で、本書を執筆。結果は、2ヶ月で7.2kgの体重減、体脂肪率は25％から17.7％まで落ち、ウエストを11.8cm絞ることに成功したという。 同氏が驚いたのは体重が減ったのに、体組成計で測ると筋肉量はほとんど変わらなかったこと。

さて、本書の中身を見てみましょう。

▼本書より

ライザップの痩せるメソッドのポイントは、「筋力トレーニング」「低糖質食事法」「トレーナーによるマンツーマンのメンタルフォロー」の3つ。

重要なことは、量を減らすだけのダイエットでは、たしかに体脂肪もおちるが、筋肉も同時に落ちてしまうということだ。

筋肉が落ちてしまうことで、「太りやすい身体」になり、リバウンドが起きやすくなるなだ。理由は、筋肉が落ちてしまうことで、基礎代謝が落ちてしまうから。

筋肉は基礎代謝に比例しますから、筋肉をつけるほうが基礎代謝が上がり、エネルギー消費が増えて痩せやすくなりますし、太りにくくなります。

ライザップが目指すのは、ダイエットをしながらも、基礎代謝はなるべく落とさないこと。

筋肉量がしっかりあれば、糖質をそれなりに食べても、極端に脂肪がつくことはなくなっていきます。

栄養を食べ物から摂取しても、それを消化し、吸収できてはじめて体内で栄養素として使えます。しかし、その消化のために必要な唾液、消化液、消化酵素、胃腸の粘膜などは、すべてタンパク質がないとつくれません。

ライザップの低糖質食事法では、種実類、乳製品、マヨネーズもOKです。しかしたくさん摂ればカロリーもその分増えます。

身体をつくっているのはタンパク質と脂質。

穀物は大量生産が可能。それが安価な提供につながっている。

低糖質食事法で糖質の摂取を減らすことによって、体内に蓄積されていた体脂肪をエネルギーとして使い、減らしていく。タンパク質や食物繊維をしっかり摂ることで、筋肉をはじめときた身体づくりが促され、痩せやすい身体や腸内環境をつくっていく。

ライザップのプログラムは、単純に筋肉を減らしてでもとにかく痩せさせるというものではありません。筋肉がしっかりついた状態で仕上げますから、身体は代謝が高い状態に保たれているのです。

「ライザップを終えて、１年間意識していたことは何か？」という質問に対して、２００人中８２％が「糖質を意識している」と答えていたのだ。

大きな筋肉を鍛えるほど、たくさんの成長ホルモンが出る。下半身には、全身のおおよそ７割の筋肉が集中しています。だから、スクワットで下半身を鍛えることは、極めて効率的なんです。

成長ホルモンは、運動後３０分間に多く分泌しているのでトレーニングが終わったあとは達成感のような心地よい気分になれる。

外から糖質をダイレクトに入れるとエネルギーになりますが、脂質を分解したケトン体もじつはエネルギーになるんです。

MCTオイルとは、ココナッツオイルや母乳などに含まれる中鎖脂肪酸１００％のオイルで、脂肪を燃やしてくれる効果が期待でき、先のケトン体の生成も促進してくれる。

睡眠もまたダイエットとじつは深い関係がある。

無条件全額返金制度を導入すると、自分の仕事に緊張感が出てくるんです。適当に仕事をしたら、本当に全額返金になりますので。それは、自分を否定されるようなものですから。

すでにライザップは海も越えている。香港、上海、台湾、シンガポール、アメリカに店舗がある。『やり切ることができない』 『続けられない』というのは、世界共通の悩みなのだと思います。

人はこんなに変われるんだ、と思いました。１年後や３年後ではない。たった２ヶ月なのだ。

難しいのは、コンテンツとして面白いものは、それはそれでいいんですが、今度はエンターテインメント性が強くなってきてしまったんです。そうすると、ライザップのCMはエンターテインメントだと思われてしまいかねない。

ライザップの実態やノウハウを通じて、日ごろの食生活やトレーニングを見直す参考にもなるだけでなく、新業態の立ち上げ方、効果的な広告方法、顧客サービスなど、ビジネスの参考にもなると思います。

そのノウハウが気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

【成功率99％、RIZAPが大切にしていることとは？】
『ライザップはなぜ、結果にコミットできるのか』上阪徹・著 Vol.104

▼目次
１　人はなぜ、ライザップで確実に痩せられるのか
２　2カ月で7.2kg減を実現！私の「ライザップ」体験記
３　世の中になかった「新業態」は、なぜ生まれたか
４　ライザップの強みは、「トレーナー」にこそあり
５　ライザップの「あの広告」は、いかにしてできたか
６　これからのライザップは、ダイエットの先にある「健康」へのコミット