「なぜ本のとおりに実践してもトレーニング効果が出ないのか?」
皆さま、 一度は疑問に思われたことがあると思います。
学生時代に4年間、週5日ジムに通いつめていた私がそうでした。
本日の一冊は、公務員を退職してトレーナーとして独立、さまざまなトレーナーの メソッドを研究し独自のダイエット方法を確立、成功率は99%だという著者が、 理想どおりの身体を作り、リバウンドしないための秘訣を説いた一冊。
トレーニングや食事のことも書かれていますが、ダイエットの習慣化についても考え方を提供してくれる一冊です。
私も30代後半に差しかかり、「今の食事が40代以降の体を形成する」と日ごろ 考えるようになってきました。
本書でとくに関心したのは、「食習慣は伝染しやすい」という記述です。たとえば、ランナーであればよく食事を摂る同僚やラン仲間がよく食べ、よく飲む人であればその影響を大きく受けます。このことは「日ごろの食事と同じぐらいにその周辺環境を意識することも重要である。」ことを意味しています。
私も過去を振り返るとよく飲む仲間に囲まれていた時は外食ばかりで、お酒もよく飲んでいたように思います。今は時代の流れとともにお酒を飲まない人(あまり飲めない人)が増えてきたので、私の飲酒量もめっきり減りました。
「最近ちょっと体重が増えすぎだなあ」と思ったら、ぜひ目標レースに向けた数か月間だけ、周辺環境を変えてみましょう。
巻末の参考文献も少なく、根拠の点で若干不安になる部分がありますが、 ジムでのトレーニングやダイエットがうまくいかない方には興味深い一冊です。
▼本書より
3つの効果が出るルール
①正しいフォームで行う
②適正な負荷をかける
③適切なインターバルを取る
正しいフォーム(脚の向き、力の入れ方、しゃがむときの角度など)で行おうとすると、普段鍛えている人でも数十回で限界に達します。
これまで運動経験のある人の場合、全力を出しているつもりでも全能力の40%程度、運動経験のほとんどない人で30%程度しか出していない。
インターバルの時間が最大でも90秒(基本は1分)を超えると、せっかくの負荷がゼロにリセットされてしまいます。
新しい動き(簡単な)を身につけるために必要な回数が300~500回なのに対し、一度覚えた動きを治すために必要な回数は、なんと3000回~5000回。つまり、最初から正しいフォームを体に覚えさせるよりも、あとから修正する方が10倍も大変。
太ってしまっているのはカロリーだけのせいではない。
糖質をカットしてしまうと脂肪が落ちるのと同じように筋肉も落ちて、見せられる体からはほど遠い「見た目の悪い」体になってしまうのです。
サウナは痩せないどころか、痩せにくい体を作ります。逆効果なのです。
理由は次の3つです。
①体の中には何もしなくても多少の脂肪を分解してくれるリパーゼという酵素が働いているが、サウナレベルの温度になるとリパーゼが働かなくなる。
②サウナの熱は熱過ぎるので、体が危険を感じて代謝を下げる
③サウナで汗をかいたのをいいことに余分なビールや食事を取ってしまう
半身浴や岩盤浴は運動ではないものの、じっくりゆっくりと体を温めるので、この脂肪を含んだ汗が出ることがわかっています。
【サウナは逆効果、糖質制限だけでは見せられる体は作れない】
「エグゼクティブを見せられる体にするトレーナーは密室で何を教えているのか」角谷リョウ・著 Vol.083
管理人:トレイルランナーズ大阪代表、米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ。大阪府生まれ。日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。
自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。
2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。