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おすすめランニング本

『マラソンは三日坊主で大丈夫!』細野史晃・著 Vol.081

投稿日:2016年4月18日 更新日:

【元リクルート社員が教えるランニングメソッド】
『マラソンは三日坊主で大丈夫!』細野史晃・著 Vol.081

『マラソンは三日坊主で大丈夫!』細野史晃・著 Vol.081

こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤です。

先日トレイルランイベント後に懸垂(チンニング)などの簡単な基礎体力チェックを行ったのですが、 腹筋・背筋をさらっと使えない人の多さに驚きました。懸垂平均回数は成人男性でおよそ4回。女性でも少なくとも2回はこなしたいところです。

しかし、現実は女性ランナー4人中、3人は0回。男性は5回以上こなせた方が2人いましたが、多くは1回から0回でした。一人高校生男子がいて、軽々と6回こなしました。

つまり、姿勢を保つ力、腕ふりをサポートする広背筋の力が弱いのです。 トレイルの基本で「腕押し」を教えていますが「楽だ」という感覚が感じられず、結果、どうしても足腰だけで身体を支えたり、歩いたり、走ったりになり、足の故障につながってしまいます。「使えない」から「使わなく」なってしまうのです。

冒頭のような身体の動きについてもっと詳しくお知りになりたい方への冊は、「マラソンは上半身が9割 」ベストセラー著者の最新刊。著者は中・高と元三段跳びの選手で、元リクルートHRマーケティング、起業してラン二ング塾を立ち上げた経歴です。

「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ(旧・社訓)」

リクルートと言えば「人材輩出企業」の代名詞として知られていますが、ランニングコーチまで生まれたのは実に面白いです。ひと昔前に『リクルートの口ぐせ』『リクルート流仕事ができる人の原理原則』など「リクルート~」の名つくタイトルが一躍人気となったことがありましたが、リクルートで培ってきた仕事の効率的な進め方をランニングメソッドとして紹介したタイトル本がでれば注目を集めるのではと思っています。

参考:「マラソンは上半身が9割」細野史晃・著

前作同様に今作も奇をてらった本のタイトルになっていますが、その中身は走りのメカニズムから練習方法まで実践的で具体的、本書を読めば三日坊主で終わるどころかさらに練習には精が出ることでしょう。

早速、本書のノウハウをみてみましょう。

◆本著より

走りの定義
・身体の重心を前方に移動させる運動
・両足が地面から離れている瞬間がある運動

背骨には細かな筋肉も含めて、身体を動かす大切な筋肉がたくさんあります。身体の中の動かし方を知るだけでなく、一定の筋肉量も必要になってきます。一定の筋肉量がないと、動かしやすい部分で動いてしまい、膝や腰を痛める原因になります。そうならないためにはしっかりと身体の動く順番を意識しておく必要があるのです。

身体が動く順番
①背骨(頸椎、胸椎、腰椎、仙骨)
②肩甲骨、骨盤
③肩関節、股関節
④ひじ関節、膝関節
⑤手首、足首

走りのメカニズムをよくわかったうえで感覚で走るのが正しい理論です。

体重の6割を占める上半身から動くことで、この重りの力を使って走ることができ、より楽に前に進めるようになり、足どりの軽やかさが大きく変わる。

高い位置にエネルギーを保つことができれば、速く、楽に走ることができるということです。いわゆる「腰高の走り」ができることが理想になるのです。

人間の身体における正しい姿勢(骨の位置として生物学的、機能解剖学的に正しい位置)というのがあり、その姿勢での運動が最も効率的とされています。そして、そのときの姿勢は身体の中心(重心)が上半身にきます。

腕ふりのポイントは「タイミングを合わせる」ことです。腕を振ることではありません。腕を振ろうとすると横に大きく振り回したり、肩がぶれてしまったり、全身のバネのタイミングを殺してしまったりします。

弾ませ方のイメージでわかりやすいのは、縄跳びです。縄跳びを跳ぶときは縄を回すイメージよりもタイミングを合わせる感覚で跳んでいるはずです。

接地のポイントは、足の裏のどの部分で接地するということは意識しないのがいちばんです。かかとから接地する、つま先(フォアフット)で接地するなど意識すると、身体の前で接地してブレーキになり、重心も落ち、上半身が後ろに残ってしまうからです。

なぜ癖は抜けないのか?それは「いままでの動きを正しいと思っているから」と、「その動き方が楽だと思っている」という二つが大きな理由です。となれば、いままでの動きが間違っていて、この理論が正しいという理解に上書きする」という考えに改め、「新たな動きのほうが以前の動きより楽だ」と体感してしまえばいいのです。

癖の三つの要素
・視覚からの情報
・聴覚からの情報
・身体感覚からの情報

▲ここまで

私もコーチ業を通じて、走りにとってマイナス要素となる癖の強い選手を指導するときに「なぜ癖は抜けないのか?」と悩むこともありましたが、本書を読んですっきり腑に落ちました。

ランニングのフォームや練習内容を考える前に、走りのメカニズムを学んでおくことは重要です。特に姿勢を正す。正しい位置と重心の位置については、本書でぜひ学んでおきましょう。

同じコーチ業に携わるものとして、同業のコーチの活躍は嬉しくなります。

前作は「当たり」本でしたが、今作も「当たり」 本です。前作を読んだ方にもおすすめです。

【元リクルート社員が教えるランニングメソッド】
『マラソンは三日坊主で大丈夫!』細野史晃・著 Vol.081

目次
第一章 マラソン練習の「三日坊主」をメンタルから紐解く
第二章 上半身で走るを理解する
第三章 マラソンを構成するいくつかの要素から必要なトレーニングを考える
第四章 意欲がグンと高まる!マラソン練習計画の立て方
レース前の過ごし方
けがのメカニズム
第五章 目標達成に欠かせない!コンディション調整の仕方







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“キャプテン”安藤大(あんどう ひろし)
トレイルランナーズ大阪代表
米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ
ランニング歴25年以上
トレイルランニング歴15年以上
コーチ指導歴12年以上

日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。

自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。

2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。

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