【3ヶ月でマラソン3時間15分、3時間切りを本気で目指す方向けの一冊】
『1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと』
本日ご紹介する一冊は、『1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと』。
著者の鈴木莉紗さんは、ランニング雑誌『ランナーズ』の表紙モデルを務め 、加圧トレーナーの資格を持ち、マラソン自己ベストは2時間42分55秒の記録を持つアスリートランナーです。
本書は、鈴木さんのノウハウというよりは、鈴木さんのメンター(専属コーチ)である平塚潤さんのアドバイスを受け、どのように女子サブスリーランナーへと変貌を遂げていったのか、その練習メニュー内容が中心となっています。
さっそく、内容を見て行きましょう。
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正面から見て左右にブレていない走り。ブレを直すには体幹を鍛えるのが近道。
◆リカバリー期のポイント
・遅すぎるジョグは返ってフォームが悪くなるのでNG。
・インターバル走は設定タイムを札にょり5~10秒落とす。つなぎのジョグは十分時間をとる。
・鍼やマッサージで筋肉のリカバリーにも努めよう。
◆スピード切り替え期のポイント
・5km~ハーフマラソン以下のロードレースを入れる。
・この時期に無理にマラソンを走ってもあまり意味がない。
・インターバル走、10kmまでのペース走、15kmのビルドアップ走を柱に。
◆本格マラソン練習期のポイント
・長い距離を踏むことを意識。
・5000m or 2000mのロングインターバル走を取り入れる。
・インターバル走では、終盤に向けてペースを上げる。
・ゆっくり走るロングランは意味なし。
上半身に筋力がつくことで、背筋が伸び、腕振りも変わりました。肩甲骨が使えるようになることで、下半身との運動もよくなり、ストライドもグンと伸びるようになったのです。
筋力がつけば走りが変わる。走りが変わればより筋力も強化される。
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上記は一例ですが、年間スケジュールの立て方やレース直前、レース直後の過ごし方が具体的に明記されています。特に「筋力がつけば走りが変わる。走りが変わればより筋力も強化される。 」3時間15分、3時間切りを本気で目指す方にとって、筋力トレーニングは避けられないと僕も思います。
過去3年間のトレイルランナーズ大阪のツアー累計参加者で、女性でマラソンサブスリーは一人。マラソン3時間30分以内でも4人の狭き門人なっています。一方、男性は努力で3時間45分から3時間30分は数多くおり、さらなる努力でぎり3時間30分切り達成者はいますが、3時間20分になると途端に減り、10人程度。
サブスリー達成が難しい、というのは多くの市民ランナーが知るところではありますが、その前の3時間20分も高き壁と言えるでしょう。
本書を読んでやっぱり思ったことは、ランニングもある程度のレベルまでは自己流でもたどり着くことができますが、それ以上のレベルを目指すとなればコーチが必要、ということです。世の中には数多くのトレーニング方法があり、本もたくさん出ていますが、やはりそれを一人でかつ継続して行うことは難しく、厳しく指導してくれる人が必要なのだと思いました。「結果にコミットする」のカラダ変化CMが話題で、個別指導ジム『ライザップ(RIZAP)』。会費は30万円から70万円と高額ですが、その人気ぶりがそれを物語っているでしょう。
今年、来年にマラソン3時間15分、3時間切りを本気で目指す方は、「これだけしなければならない」特に目標設定において刺激を受けるかも。ぜひ読んでおきたい一冊です。
【3ヶ月でマラソン3時間15分、3時間切りを本気で目指す方向けの一冊】
『1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと』
管理人:大阪府生まれ。トレイルランナーズ大阪代表、米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ。2012年に起業、日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ、マラソン作家。指導歴12年で、初心者にもわかりやすい指導と表現で定評がある。
自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。
2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。2024年10月にAmazon(アマゾン)より電子書籍『極寒!はじめての北極マラソン』を初出版。