【削る楽しみ】
『RUN+TRAIL Vol.12 ファストパッキング入門2015』
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
本日は2015年4月27日現在、国内唯一のトレイルランニング定期刊行雑誌『RUN+TRAIL(ランプラストレイル)』の最新刊です。
今号の特集は、「何を持ち、何を持たないか」ファストパッキングの特集。ウルトラライトハイキングとファストパッキングの違いとは?ほかハセツネ30kや伊豆トレイルジャーニーの大会レポート。原良和さんの3ヶ月間の練習日誌が全公開されています。
巻末の小文字記事ですが、ニューハレトレーナー 芥田晃志さんのアドバイスは的を得ています。
「椅子に座ったときに足を椅子の座面下方向に置いてしまい足首も前面が伸びていて、つま先だけが地面に接している状態の人も多いです。これによりふくははぎ の筋肉が縮んだ状態で形状記憶され、走るとふくらはぎの肉離れや攣りの原因になります。」
この話を一言でいえば、「スタティックストレッチ(静的ストレッチ)」。「部屋であぐらをかく」という行為も、実はこれも静的ストレッチの一種で、じわっと足首を曲げる方向に対して伸ばしていることになりますので、不整地を走るトレイルランにおいては捻挫につながりやすい原因になります。
運動前の静的ストレッチは逆効果というのは広まってきてはいますが、まだ多くのランナーの間で”誤った常識”として浸透しているように思います。 芥田さんのワンポイントアドバイスには、ぜひ目を通しておいてください。
「鎌倉でハイカーにアンケートをとったら、減速して、あいさつをしてすれ違っても、怖いと感じる人がほとんどでした。」
トレイルランナーズ大阪ではツアー上のマナーを「登山者の横を通過するときは歩く」と定めています。上りについても、「上りも下りも体力(スピード)のある人が優先する」としています。われわれの多くがマラソン・ランニング経験があり、60代、70代の登山者の方よりは体力もあるわけですから、常に心にゆとりをもって道を譲りたいものです。
トレイルランニングは欧米が始まりですが、アメリカのようにトレイルが広大で人が2人、3人が走っても大丈夫な、馬車道のようなダブルトラックの山道と日本の山道では事情は大きく異なります。同じように走ってしまうことに問題があるように思います。
山についてもっと深く学んでみたい方は、ぜひ今号も抑えておきたい一冊です。
『RUN+TRAIL Vol.12 ファストパッキング入門2015』
◆本誌の文中より
標高1,000mだからこの装備でなくて、そこで何時間過ごすのかというのは見逃せないポイントです。
ファストパッキングスタイルでは睡眠時間によって、装備は大きく変わってきます。
鎌倉でハイカーにアンケートをとったら、減速して、あいさつをしてすれ違っても、怖いと感じる人がほとんどでした。
椅子に座ったときに足を椅子の座面下方向に置いてしまい足首も前面が伸びていて、つま先だけが地面に接している状態の人も多いです。これによりふくははぎの筋肉が縮んだ状態で形状記憶され、走るとふくらはぎの肉離れや攣りの原因になります。―ニューハレトレーナー 芥田晃志
◆目次
・「野営力」を身につける
・山の天気を読む
・浅くも深くも楽しめる奈良
・台高山脈 明神平
・トレイルランナーズカップ奈良の魅力
・伊豆トレイルジャーニー結果レースレポート
・原良輪 3ヶ月間の練習日誌公開
・ハセツネ30k結果レースレポート
『RUN+TRAIL Vol.12 ファストパッキング入門2015』
管理人:トレイルランナーズ大阪代表、米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ。大阪府生まれ。日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。
自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。
2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。