【東京マラソンはコース攻略で10分速く走れる!】
『マラソンで自己ベストを出したいなら、全力で走るな!』青山剛・著 vol.051
「1年間で7割の方がランニングをやめていて、そのうち7割は、始めて半年でやめている。」
僕自身も3年半で、250回近くのランニングイベントを開催してきましたが、参加者その後を辿ると、マラソン以上にハードな、そして「山まで行かなければならない」トレイルランニングはそれ以上にやめている人が多いと感じています。衣・食・住、そして旅は決してなくなりません。トレイルランニングは、その中の旅そのもの。ずっと長く親しんていただきたく、やめていく人の割合を減らしていきたく、思っています。
そんな思いの中で、走り始めから挫折せずに続けていく秘訣をまとめた一冊がでました。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
本日は、ランニング本の最新刊をご紹介。著者は「ランニング・コア・アスリート」、「走れるカラダになる 体幹「3S」メソッド」など多数の人気著書を持つ、元プロトライアスリートの青山剛氏。ストレッチ本で定評のある著者ですが、今回はビギナーに向けて、マラソンメソッドを書き下ろした内容です。
早速、本書の中身を見て行きましょう。
▼ここから
「初心者に最適なペース」として、「早歩きをしていき、もうこれ以上歩くのは大変で、走った方がラク」となって走り出したペースが理想。
マラソン経験がまだない場合、苦しくてきついかもしれませんが、一度5キロを一生懸命頑張って走り、タイム計測しておくことをオススメします。
ポイントは「距離」ではなく、「時間」で走ること。ジョギングを距離目安で走ってしまうと、ビギナーの方ほど同じ距離、コースを走る時に「前回より速く走ろう!」と意識してしまい、結果「ラクに」ではなくなってきます。
5キロのタイムが分からないということは、10キロ、ハーフマラソン、フルマラソンの目標ペースも設定することが難しくなり、結果、効率のよいトレーニングを行えません。
走る全体の距離の7割はフルマラソンペースで走り、そこから残り3割でどんどんスピードを上げていき、最後は頑張り抜いて走るのが、私が一般の方にオススメしているビルドアップ走のやり方です。
3時間、4時間かけて走る市民ランナーには「30キロ」の壁はない。
その理由の大半は、「エネルギー切れ=ガス欠」によるものです。
トレーニング不足なランナーは「通勤ウォーク&階段」を。
東京マラソン”最大の難関”の攻略法は、上り坂では「腕をあと5センチ大きく引く」ということ。
「ダイナミックな腕振り=肩甲骨をより大きく動かす」ことで、上り坂では疲れた足をより動かすことが可能になります。
▲ここまで
初心者から初級者の方に向けた距離別の「レースプラン」から、自然の中を走り抜ける「ファルトレク」、クロストレーニング、「水中ウォーク」まで広く紹介されています。東京マラソンに出場される方には、コース攻略アドバイスも。
著者は、「一度5キロを一生懸命頑張って走り、タイム計測しておく」ことを薦めていますが、私もトレイルランのチャレンジにあたって、マラソン経験もない方には、一度10キロのタイム計測しておくことを薦めています。もし10キロを頑張って走って、70分を超えるようであれば、一般軽登山でも相当キツいことがわかるからです。トレイルランを楽しむにあたって最低限に必要な体力は、「10キロを余裕をもって、60分から70分で走ることのできる」ことです。この”余裕をもって”というところが理解されずに、いざ山へ出て、大変な思いをされる方が多いように思います。
マラソンでもトレイルランでもチャレンジにあたっては、5キロ、10キロのタイムは計測しておきましょう。
「ラン歴をはじめて一年以内の方」、「サブフォーにあと一歩で届かない方」は、ぜひ買ってチェックしてみてください。
【東京マラソンはコース攻略で10分速く走れる!】
『マラソンで自己ベストを出したいなら、全力で走るな!』青山剛・著
管理人:トレイルランナーズ大阪代表、米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ。大阪府生まれ。日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。
自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。
2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。