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『一流はなぜ「シューズ」にこだわるのか』三村仁司・著 Vol.106

投稿日:2016年10月24日 更新日:

【金メダリストシューズ制作の舞台裏を公開!】
『一流はなぜ「シューズ」にこだわるのか』三村仁司・著 Vol.106
『一流はなぜ「シューズ」にこだわるのか』三村仁司・著 Vol.106野口みずき、高橋尚子、イチローを足元の面からサポートしてきた世界一のシューズ職人が教える、プロの「見えない努力」とは?

本日の一冊は、兵庫県高砂市でシューズ工房「M・Lab(ミムラボ)」を経営、2004年に厚生労働省から「現代の名工」に選ばれた三村仁司氏がシューズに対するこだわりや有名選手とのエピソードをまとめた一冊。ランナーには「アディゼロ匠(adizero takumi)シューズの開発者」と伝えた方がピンとこられる方も多いでしょう。

「M・Lab(ミムラボ)」でシューズ制作したランナーの感想記を幾つかブログチェックしましたが、アドバイスは辛口でそれが好評の方のようです。 元はオニツカ株式会社「現・株式会社アシックス」に在籍されていたとは知りませんでした。それが今は他社であるアディダスジャパンの専属アドバイザーに転身され。。

株式会社M・Lab(ミムラボ)
住所:兵庫県 高砂市米田町古新158
TEL: 079-432-1236

・工房で3Dによる足型を計測
・三村氏自らが計測 、カウンセリング
・シューズ制作

上記を含めたオーダーメイドランニングシューズ制作は一足およそ2万8千円からで注文から納品までおよそ2ヶ月とのこと。個人的には割安に思いますがいかがでしょうか?

往年の名選手、瀬古俊彦選手、中山竹通選手、谷口浩美選手、高橋尚子選手、野口みずき選手や野球のイチロー選手までそうそうたる顔ぶれのアスリートたちの「シューズへのこだわり」がわかり、面白く読めてしまいます。そんなアスリートたちのシューズへの「こだわり」をどのように受け止め、シューズ制作に生かしたのかを明らかにしたのが本書です。

僕はトレイルランシューズの場合購入の際には「つま先は10mmほど余裕があるように」とアドバイスしていますが三村氏はランニングシューズでも「つま先は13㎜ほど余裕があるように」とアドバイスされているようです。

選手とのエピソードが中心ですがどんな走りのアドバイスが書かれているのか、中身を見てみましょう。

▼こちらより

足を見れば走りの弱点がわかる。

足首を測定しただけでも硬い選手と柔らかい選手がいます。足首が前後に硬すぎると、着地のときの衝撃を足首がダイレクトに受け止めてしまいます。衝撃をうまく吸収して、蹴りだすときの反発力に利用するといった走り方ができず、足が突っ張るような走り方になってしまい、反発力がそがれてしまいます。

足首が左右に柔らかすぎると、着地のときに足首がブレてしまい、バランスを維持しようとして力が入り、エネルギーを無駄に消費してしまいます。

足首が前後に適度に柔らかいと足が地面を蹴る力が強く伝わります。足を大きく前に蹴りだせるので、大きなストライドで走ることができるのです。

マメができる理屈は、正確には解明されていないのですが、大まかには「走ることで足が衝撃を受けインソールとの摩擦熱もあって足裏が熱くなる」、次に「熱くなった部分を冷やそうと、体内のリンパ液が集まってくる」、そして「リンパ液が水膨れのようになって、マメになる」というのが一般的には言われています。アトランタオリンピックで勝つためのシューズ製作のポイントは、この「マメ対策」だったとも言えます。

自分のシューズの裏側を確認していただき、シューズの踵部分の外側ばかり減る人は踵の外側から着地していることが考えられます。O脚の人などに多く、「ランナーズニー」と呼ばれる腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)や腓骨腱鞘炎(ひこつけんしょうえん)になりやすいとされています。こういう人は、脚の内と外の筋力バランスが悪いことが多く、内転筋のトレーニングをすることで矯正していく必要があります。

反対にシューズの踵部分の内側ばかり減る人は、X脚の人などに多くみられます。膝の内側の痛み、鵞足炎(がそくえん)などになりやすい。

最後にどのシューズを履くかを選ぶのは選手自身だ。それは、走るのはあくまでも選手にほかならないからです。

「シューズの選び方」「シューズの使い方」を教えるノウハウ書というよりは、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』の番組を思い起こさせるシューズへのこだわりについて書かれた内容が中心です。

選手の結果は「シューズが8割だ」というアスリートや指導者もいるそうですが、僕は「フォームが8割だ」という考えは本書を読んだ後も変わりませんでした。フォームは腕の振りに姿勢、足の振り出しなどさまざまな要素がパズルのピースが揃って初めて良いフォームとなり、シューズを変えただけでは劇的にタイムが伸びたりケガが減ったりすることはないと考えているからです。人によって足のサイズ左右差の違い、自分に合ったシューズがあることは確かだと思います。

ランニングシューズにこだわりのある方はぜひチェックしてみてください。

【金メダリストシューズ制作の舞台裏を公開!】
『一流はなぜ「シューズ」にこだわるのか』三村仁司・著 Vol.106

M.Lab(ミムラボ)についてもっと知りたい方は三村仁司氏の公式サイトへ
【記事】「M.Lab(ミムラボ)東京」期間限定オープン







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“キャプテン”安藤大(あんどう ひろし)
トレイルランナーズ大阪代表
米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ
ランニング歴25年以上
トレイルランニング歴15年以上
コーチ指導歴12年以上

日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。

自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。

2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。

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