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おすすめランニング本

『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる 』フローレンス・ウィリアムズ・著 Vol.138

投稿日:2018年1月24日 更新日:

【自然の中で遊ぶことが最高の脳をつくる】
『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる』フローレンス・ウィリアムズ・著 Vol.138
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140817186/joeblack0a-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank
 
こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
 
「自然の中にいると気持ちがいい」
「山に行ったら元気になった」
 
登山やトレイルランニング、ダイビングなど、アウトドアがお好き人なら感じたことのある「自然の中にいると気分がリフレッシュする」感覚。それは気分的なものではなく、科学的な根拠があった!
 
本日の一冊は、アウトサイドマガジン編集者でジャーナリストのフローレンス・ウィリアムズさんが、実際に自然がストレスを激減させることを日本、アメリカ、フィンランドなど世界中野最新研究をもとに科学的に解明し、それをレポートしたものです。自然が人間にもたらす効用を明らかにし、それを人間がどう活かすべきかを展開しています。
 
個人的に気づきを得たのは、「脳をもっとも回復させる景色は、興味を惹かれると同時に、興味を惹かれすぎない景色。」景色はあまり感動したり激的過ぎたりしてもダメなんですね(笑)確かに興奮していると脳はリラックスせず休まらない気はします。
 
本書は、忙しい都会人が自然の中で触れ合う必要性と、日本の森林浴や韓国の山林治療さまざまな研究結果を元に、日々の多大なストレスを実際に自然が激減させることを確にした、という点で意義のある本だと思います。
 
韓国では「川の音をあえて大きくして、自動車などの騒音をかき消した。」思わずうなる環境改善工夫例も。日本については「日本の森林浴とは、ただ大自然の中に身を置くことではない。日本人が数千年をかけて育んできた、自然と文明の融合を意味するのだ。」日本のキャンプ場における騒々しさ、楽しみ方の違いをぴしゃりと指摘。
 
「たまに気が向いたときに一、二回の登山やトレイルランを行う効果は一時的なもの」という研究者の指摘もあり、本書の中の「月に5時間が目安」に習えば、月に1回程度の定期的な登山・トレイルランが心身ともに健康を保つと言えるでしょう。
 
人間と自然との深いつながりがわかる一冊。 『Born To Run』や『Go Wild』をお読みになったことのある方はぜひチェックしてみてください。
 
▼本書より
自然の中で15分過ごせば血圧とストレスが低下し気分が良くなる一方、45分過ごせば、認知機能や活力、思考力が増し、3日間過ごせば創造性が50%向上する。
 
iPhoneユーザーはアンドロイドユーザーより1日に26分も長くスマホをいじっている。
 
自然と隔絶した生活を続けるうちに、人々な自然から得られる快楽の恩恵を過小評価するようになり、自然のそばですごすのを避けるようになったのかもしれない。
 
森の中をゆっくり散策すると、都会を歩いているときと比べて、従来ストレスホルモンと呼ばれていたコルチゾール値が16%も下がることを発見した。交感神経の活動が4%、血圧が1.9%、心拍数も4%下がった。
 
世界保険機関が定めだ健康の定義は「完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」。
 
キャンプ場では釣り竿やピンク入りのシートクッションをもった子どもたちが駆けまわっている。これが自然だったー日本流の。日本の森林浴とは、ただ大自然の中に身を置くことではない。日本人が数千年をかけて育んできた、自然と文明の融合を意味するのだ。
 
NK細胞の数がストレス、加齢、農薬といった要因により一時的に減少することは、かなり前から知られていた。李は東京在住の中年ビジネスマンの一団を森に連れていき三日間、二~四時間ほど森のなかをハイキングしてもらった。三日後に血液検査を実施したところ、ビジネスマンたちのNK細胞が40%も増段していることがわかった。
 
脳をもっとも回復させる景色は、興味を惹かれると同時に、興味を惹かれすぎない景色。すなわち注意を惹かれはするものの、集中するもののない景色。
 
乳がんを患った女性たちが2週間森のなかですごしたところ、免疫系の重要な担い手であるキラーT細胞の数が増え、その状態が14日間続いた。
 
「森の香りがする」と、わたしたちはよく言う。そんなとき、実際には木々が大気中に発散する微粒子の香りを嗅いでいるのだ。松の木に含まれるピノシルビン、ヒノキに含まれるテルペノイドはどちらも呼吸をうながし、穏やかな鎮痛剤のような作用でわたしたちをリラックスさせる。
 
ラベンダーやローズマリーなどの香りを嗅ぐと、被験者のコルチゾールの量が減り、心臓への血流速度が上がることがわかっている。
 
騒音が5デシベル上昇すると読解力で2ヶ月の遅れがでる。つまり騒音が20デシベル高い地域に暮らす子どもは、そうではない地域の子どもより一年近くも、勉強で遅れをとることになる。
 
内向的な人や神経過敏な人ほど、騒音に悩まされる。彼らはまた、騒音に慣れにくい。脳は騒音を無視しようと必死に努力しなければならない。そんな状態でいくら禅の瞑想を心がけても、騒音を完全に遮断することなどできない。
 
研究によれば、近視の人と近視ではない人のほんとうの違いは、戸外ですごす時間の長さだという。日光が網膜にドーパミンの放出をうながし、その結果、眼球が楕円体になりにくくなるからだという。
 
トレイルの利用者を対象に調査を行ったところ、79%の人が気持ちが晴れ晴れしたと答えた。短い周回コース(4.4キロ)を歩いた人より、長い周回コース(6.6キロ)歩いた人のほうがその効果は大きかった。
 
▲ここまで
 
【自然の中で遊ぶことが最高の脳をつくる】
『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる』フローレンス・ウィリアムズ・著 Vol.138







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“キャプテン”安藤大(あんどう ひろし)
トレイルランナーズ大阪代表
米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ
マラソン作家

日本では数少ないマラソンとトレイルランの両面を指導できるランニングコーチ、マラソン作家。指導歴12年で、初心者にもわかりやすい指導と表現で定評がある。

自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。

2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。

2024年10月に電子書籍『極寒!はじめての北極マラソン』を初出版。

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