【DVDを見ながら、青学選手と一緒に練習できる】
『青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ(DVD付)』中野ジェームズ修一、原晋・共著
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
2015年の正月箱根駅伝で、史上初の総合優勝した青山学院大学。
その青山学院大学駅伝チームの魅力と強さに迫った本が登場しました。
本日は数多くの著書を持つフィジカルトレーナー、中野ジェームズ修一氏による最新刊。今回は青学が現状から脱皮する上での、著者のトレーニングに対する考え方やコアトレーニングのノウハウを詰め込んだ一冊。おそらく過去のブログで最も取り上げた頻度が多いスポーツトレーナーだと思います。
最近、私もコアートレーニングや体幹トレーニングといった言葉が独り歩きして、誤って伝わっているように感じていましたが、本書では「動きの中で、走りにつながるトレーニングが大事」と著者はあらためて述べています。
※参考: 『運動前のストレッチはやめなさい カラダを痛めず硬さをほぐす 効果倍増メソッド』
http://www.trailrunrun.com/blog/?p=416
※参考:これが『世界一やせる走り方』
http://ameblo.jp/powersports/entry-11988399808.html
※参考:『子どもの運動神経をグングン伸ばす!』
http://ameblo.jp/powersports/entry-11857079810.html
早速、本書のエッセンスを見てみましょう。
▼本書より
青学のコアトレーニングは全部で3つのステップに分かれている。
STEP1 インナーユニットの使い方の習得
STEP2 インナーユニットの強化
STEP3 アウターユニットの強化
青学の選手たちでも全員STEP1を正しくできるようになるのに4~5ヶ月かかる。
準備運動は儀式ではない。
準備運動ひとつとっても、本来はウォーミングアップ目的なのか、鍛えることが目的なのか、分けなきゃいけない。
肋骨と骨磐の間は空洞になっていて、そこを支える筋肉がなければ、体のバランスは崩れてしまいます。体幹トレーニングとは、その空洞の部分にコルセットを作ってあげて、体を安定させることなんです。
体幹が固定されていても、肩甲骨や股関節など、ほかの箇所も固定されて動かなかったら、意味がないんですよね。腹部のところ(体幹)を固定したうえで、肩甲骨や股関節をぐんぐん動かせなければいけません。
力を入れるだけではなく、力を抜くことも大事。
常識は、時代とともに変わる、というのが私の考えです。新しいものを取り入れていかないと、チームも個人も退化していく、あるいは、進化することはないと思っています。
私が大事にしていたのは「どんな練習をしているのか」ではなく、この練習は「何のために」 行っているのか、その目的を聞くことでした。
▲ここまで
トレイルランニングでは階段や岩場で脚を大きく持ち上げたり、下りでサイドステップを踏んだりする動作がありますが、マラソンではそこまで体を動かしません。トレイルランニングとマラソンとでは、体幹トレーニングのメニューが違ってくるのです。
柔軟性が低くてもマラソン大会ではそこそこ走れる選手もいますが、トレイルの大会となれば途端に苦戦するという理由は、そこに原因があります。よく誤解されるのはバレエを行うような柔軟性は必要はなく、トレイルランニングを行う上での柔軟性を高めるのが大事だということです。
55分のDVDレッスンが付いてこの値段は、買いの一冊です。トレイルの泥沼スリッピーな下りが苦手な方、河川敷で行われるマラソン大会に出場すると向かい風にいつも苦戦される方は、ぜひチェックしておいてください。
【DVDを見ながら、青学選手と一緒に練習できる】
『青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ(DVD付)』中野ジェームズ修一、原晋・共著
管理人:トレイルランナーズ大阪代表、米国UESCA認定ウルトラランニングコーチ。大阪府生まれ。日本では数少ないマラソンとトレイルランニングの両面を指導できるランニングコーチ。大阪府出身。2012年に起業、実践と科学的知見に基づいた指導は「具体的でわかりやすい」と初心者の指導に定評がある。歯に衣を着せぬストレートな物言いが評判。
自身も現役のランナーで過去15年間で100大会以上に出場をし、ランニングを通じて日本中・世界中を飛び回るという「夢」を実現し、28か国30地域のレースに出場。
2012年から『はじめてのトレイルラン』教室を開講し、1万人超が体験する人気に。山でのマナーや安全な走り方の啓蒙活動にも注力し、グループで走る楽しさを伝え続けている。